
サードプレイスという言葉をはじめて知ったのは、スターバックスコーヒーについて書かれた本だったと思います。
家庭でも職場でもない、第三の居場所という意味だそうで、スタバは人々にとってのサードプレイスであることを目指しているのだそうです。
先日、そのサードプレイスという概念を提唱した人の本を改めて読みました。
いろいろなところで取り上げられているサードプレイスという言葉だけれど、ちゃんと読むのは初めてでした。
そこでわかったのが、「イイトコがランチをやらない理由」です。
これまで、どんなに
「ランチはやらないの?」
「ランチを出したら?」
と言われても、頑なに否定し続けてきた真の理由が、やっと自分にもわかりました。
これがわかるまでは、
「ランチを出すお店は近隣に何軒もあるから」
「食事作りに自信が持てないから」
「そんなに出ないし、ロスになるから」
……と、いろいろと理由をつけては、きちんと考えることから逃げていました。
我ながら「消極的な理由だな」と呆れていたのも事実です。
でもこの本を読んで、本当の理由は他にあるとわかりました。
それは、「1杯のコーヒーと共にここで寛いでもらいたいから」なのでした。
どういうことかと言うと。
ランチを出すと、イイトコが「お昼を食べに行く場」になります。
でもイイトコは、「消費する場」ではなく「寛ぎに行く場」であり、「お腹を満たす場」ではなく「心を満たす場」であり(これもたしかスタバが言っていたなぁ)、ドリンクと共に一人でぼーっとしたり、誰かとおしゃべりを交わしたりする場なのです。
なんというか、
ただそこで過ごすことに価値のある場
なんなら行かなくてもいいんだけど、行くとちょっと豊かになれる場
ランチとか大それた目的はないんだけど、目的がなくても来られるような、余白のような場
というか。
これだけでは何を言っているのかわからないかと思いますし、まだいろいろと書きたいこともありますが、まだきちんとまとまりそうにないので、今日はこのくらいにしておきます。
ちなみにこの後すぐ、私がしたこの「発見」について、一人のお客様にお話しする機会がありまして。
するとお客様は「わかる!」と頷いてくださったのです。
お客様は、最初はケーキを買ってすぐ帰ろうと思っていたらしいのです。
「でも、なんだかこの場にもっといたくなって」、ドリンクも注文して、少しのあいだ過ごしていく気持ちになったのだそう。
それを私は、イイトコに漂う空気が、足を踏み入れた人に「ちょっとゆっくりしていこうかな」と思わせたということ、なのかなと解釈しています。
なくても困らないけど、あるとちょっと嬉しい。
目的がなくても来ていい、居ていい、余白のようなもの。
そんなことを大事にして、明日からは「自信を持ってランチを出さない店」としてやっていける気がします。
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