
物々交換を、ただの「不用品の回収・交換」にしてしまわないための工夫として、
こんなことを考えてみました。
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ものくる参加の皆さんへのお願い
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* 物を持って来られたときは、その物に関するエピソードタグを書いて付けてください。
品数が多く一つ一つ書くのが大変なときは、最低1つでいいのでお願いします。 *
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* 貰っていかれるときは、その物の名前と、貰っていく理由を
「ものくるノート」に書いて行ってください。
こちらも、たくさんあって大変なときは最低1つでも結構です。
(上の画像は、まず自分で書いてみたものです) --------------
持ち込んだものについて書く「エピソードタグ」は以前からやっていたことですが、
(でも、量が多いとか、それほど思い入れもないからなどの理由で
最近は書いてくれる人がほとんどいなかったけれど。 こちらからも、特に勧めはしないでいましたし。。)
持ち帰るものについて書く「ものくるノート」は初めての試みです。
これは、最近読み始めた『シェアリングエコノミー』という本に影響されてのこと。
サービスを受けた人が、
そのサービスや提供者について評価する「ユーザーレビュー」。
それが、他の、これからサービスを受けようとする人にとっての「信用・信頼」の担保になり、
さらにはサービス自体やサービス提供者の品質を上げる、というくだりを読んで、
ネットの世界では割と当たり前にやっているこの「レビュー」というものを
ラボでの物々交換というリアルな場でやってみたいと思ったのがきっかけです。
ユーザーレビューならぬ「ユーザーノート(=ものくるノート)」。
その利点はいろいろあると思うのです。
そもそも、本のこのくだりに目が留まったのは
「どんなものを持ってきたらいいのかわからなくて」 とか、
「こんなものを持ち込んでも、もらってくれる人なんているかなぁ」
という、物々交換ビギナーさんの声があったからです。
だったら、「こんな物を持ち帰りました」ということが書き込まれたノートがあれば、
「こんな物が必要とされているんだ」と想像してもらえるのではないか
と思ったのがきっかけでした。
また、すでに何か持ち込んだことのある人であれば、
自分の持ってきた物が、後日、そうやって誰かにもらわれたということがわかります。
「自分の持ってきた物が、誰かの役に立ったんだ」と実感が湧くと、ちょっと嬉しいですよね。
そうすると、家の片付けなどをしていて不用品が出てきたとき、
「これは、こんな人の役に立つんじゃないかな」と、思い浮かべてもらえるのではないかと。
すると、同じ不用品でも、
ちょっと「いいもの」(例えば、思い入れのある物や、思い出のある物など)を
持ってきてくれる可能性が高まるのではないかと思うのです。
そんなとき、持ち込んだ物に対して書く「エピソードタグ」も、大事な役割を果たしてくれます。
「エピソードタグ」は、一度は不用品と決めつけたものに対して、
手放す前にもう一度しっかりと向き合う機会を与えてくれます。
むやみに物を増やさない、
本当に必要と思った物だけを、末永く大事に使う、
簡単にゴミにしてしまわない、
何より、この世界の資源を無駄遣いしない
という、私たちが「ものくる」に込めたメッセージが伝わる瞬間だと(ちょっと大げさですが)
思うのです。
話は少し外れましたが、
「エピソードタグ」や「ものくるノート」があることで、
こうして、多少なりとも何かを感じてもらえることになります。
時間がないから、とか、
そんなに思い入れのある物ではないから、とか
様々な理由から書くのをためらう方もこれまでいらっしゃいましたが、
これからは、多少面倒くさいシステムだと思われようとも、
この「ルール」はみなさんに守っていただこうと決めました。
それどころか、「ものくる」に参加することは面倒くさい、
と思われたほうがいいかもしれないとさえ思っています。
わざわざそんな「面倒くさい」ことをしないと参加できないということは、
つまり「それでも参加したい」と思ってくれる方を見つけることにつながるからです。
「ものくる」の趣旨を理解して共感してくださった人が、
「ものくる」のユーザーになってくれることにつながるからです。
そうして、ものくるで自分にとって「いいもの」と出会うことができた人は、
次は、その人にとって価値のある「いいもの」を持ち込む人になってくれると思うのです。
私たちが「ものくる」に込めた思いが、
そして「ものくる」を楽しんでくれる人の思いが、
つながる先のことを思い浮かべると、あたたかい気持ちになります。
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さっそく昨日から始めたルールですが、
「面倒くさがられるかな」「嫌がられるかな」というこちらの予想に反して、
皆さんわりと平然と受け止めて、自然に書いてくださいました。
「どうせムリ」とか「理解してもらえないかも」なんて不安がる前に、
なんでもやってみるものですね。。
そんなこんなでちょっと「面倒くさく」なった「ものくる」ですが、
これからもどうぞよろしくお願いいたします!
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