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自分自身の人生を生きること。


年の瀬ですね。

溜め込んだファイルを整理していたら、とあるスクラップ記事をみつけました。

これがまあ、

今まさに自分のやっていること、そのまんまじゃないか

と思える一文だったので、少し長いですがブログに残しておくことにしました。

松井名津(松山大学経済学部教授)という方のコラムです。

(前略)

起業という言葉で、あるいは社会起業という言葉で一括りにされるので、見逃されやすいが、拡大路線をとる起業と自分の無理のない範囲での起業があると思っている。 この2つの路線は当初から決まっているというよりも、実際に起業して事業を展開していく中でだんだん定まってくるものだとは思う。けれど、この2つは(起業家の個性も大きな要素であるが)目指すものが違っていると感じている。 拡大路線をとっていく問題解決型の企業は、社会問題の解決を大型化・フランチャイズ型で解決する形になる。 (中略) 後者の場合はどうだろう。無理のない範囲での事業。今までの発想でいけば、やがて市場競争に敗れてしまう、そんな甘いことでは起業はできないと退けられてしまうものだ。けれど、案外しぶとく生き残っていく場合が多い。 大きな儲けはない。人も雇えないかもしれないし、雇ったとしてもお手伝いにとどまっているだろう。それでもなぜだか破綻もせずに継続していく。なぜだろう。答えは案外単純で簡単なものだと考えている。「居場所」だから。 そう、無理のない範囲での起業は、会社を起こしているのではない。自分が生きて行く場所を作っているのだ。だから無理をしない。無理な生き方をしたくなくて起業しているのだし、生きて行くのに無理は続かない。 小さいからといって競争に負けて消えてしまわないのは、自分の生き方と一体化していて、その生き方に惹かれる人が顧客になっていたり、協力者になっていたりするから。そしてそうした人が口コミで新しい顧客を引っ張ってくれるから。 そして「生き方」であり「居場所」だからこそ、他にはないものを自然と作っていかなくてはならないから、自然と差別化ができる(ここを勘違いしてしまうと容易に撤退してしまう。自分の人生なのだから、他人の真似をしても仕方がないのだ)。 そしてこの差別化は大手企業がやるような「他者を排除するための差別化」ではない。むしろ、他があってこそ自分が際立つような差別化だ。なぜなら、自分以外の人がいないと、自分自身がわからなくなるから。 そして他の同じような生き方や居場所を反映した事業と競争はしなくてはいけないけれど、それはスポーツ競技のようなもので、互いに能力を高めるための競争になるだろう。 そして、事業内容にも人生が反映されていく。立ち上げ時の仕事一辺倒の時間もあるだろうし、育児が入っていたり、介護が入っていたり、近所付き合いが入っていたりするだろう。 自分の生き方のその時々の要素によって、同じサービスや財を売っているように見えても、品揃えが変わるだろうし、事業内容が変わるだろう。しかし、根っこは同じなのだ。無理なく自分が生きていく場所=居場所としての事業。 そんな起業が増えると、もっと楽な生き方、楽しんで働く生き方が増えていくのではないかと思っている。自立という言葉が、自分自身の人生を生きることを意味するのであれば、これが「自立」なのではないかとさえ思っているのだ。

読めば読むほど「そうだよね、そうなんだよね」と、元気になるコラムです。

自分の思う道を進んでいたって、

迷うことも、周りの視線に揺らぐことも、いくつもある。

けれどそれも含めて「自分の人生」。

自分の居場所は自分でつくる。

そんな心持ちで、細くても長く、続けていきたいなと思いました。

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